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「政権奪取秘史 〜二階幹事長・菅総理と田中角栄〜 / 大下 英治」の感想・あらすじ

2024/02/02
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感想

起こった出来事や発言が延々と書かれていて、とにかく読みづらく、退屈な内容だった。

全体的には、二階氏の人としての懐の深さ、権力・発言力の大きさ、中国との外交の巧みさ、などが印象に残った。

最初のページで「菅総理は長期安定政権を築くだろう」と書かれており、見事に外れている。

第1章:菅義偉総理誕生の内幕

  • 安倍総理の辞任発表後、菅官房長官が総裁選出馬を表明、二階派を率いる二階幹事長が菅を支持したことで菅の勝利がほぼ決まった。
  • 総裁となった菅は、二階を幹事長に再任した。

第2章:”亥年参院選”勝利の辣腕幹事長

  • 亥年の参院選は、春の統一地方選挙の疲れで地方議員の活動が低下するため、自民党が苦戦を強いられるとされてきた。
  • 令和元年7月の参院選が公示されると、二階は幹事長として日本各地を飛び回った。
    選挙の結果、自民党は公示前から10議席減となる57議席となったが、公明党と合わせて71議席、非改選の73議席と合わせて144議席となり過半数の123議席を上回るまずまずの結果となった。
  • 新人議員らが入会したことで、二階が率いる二階派(志帥会)は合計46人となった。
    これは岸田派(宏池会)と同数であり、細田派(清和会)、麻生派(志公会)、竹下派(平成研究会)、に次ぐ第4派閥となった。
  • 令和元年8月3日で二階の幹事長連続在職日数が1096に達し、歴代最長となった。

第3章:角栄超え最長幹事長の足跡

  • 令和元年9月の自民党臨時総務会で二階の幹事長続投が決まり、4期目に突入した。
  • 二階派からは武田良太と衛藤晟一の2人が大臣に就任した。
  • 令和2年4月、二階は新型コロナ対策の現金給付を「一定の所得制限の元に30万円」から「一律10万円」へ政策転換し存在感を示した。
  • 二階と小池百合子はかつては新進党、自由党、保守党で一緒だった。
    その後、自民党では小泉政権時代に大臣として共に活躍した。
    自民党東京都連と決別する形で都知事選に立候補した小池を「都民の支持を背景に1人の力で当選した。彼女の決断を正当に評価すべきだ」と高く評価している。
  • 令和2年9月8日、二階の幹事長通算在職日数は1498となり、最長だった田中角栄を超えた。
  • 二階は、秘書として仕えた遠藤三郎のつながりから、最初の衆議院選挙には田中派として出馬した。
    田中は二階を見ると「間違いなく当選するよ」と言った。
    当選後、田中は二階に「自らの手で立法し、政策の方向を示すことこそ政治家の本来の機能である」と語った。
    田中自身は33本もの議員立法を成立させている。

第4章:錚々たる「二階軍団」の横顔

河村建夫

  • 志帥会会長代行の河村建夫は、日韓関係改善に尽力したが平成30年の徴用工判決で破綻してしまった。

武田良太

  • 令和元年9月に発足した第4次安倍第2次改造内閣で国家公安委員長、防災・行政改革・国家公務員制度・国土強靱化大臣に就任した武田良太は、千葉県を襲った台風15号の対応を行い、二階が提唱してきた国土強靭化計画が先見性のあるものであったことを感じた。
  • 令和2年9月に発足した菅内閣では総務大臣に就任した。

衛藤晟一

  • 第4次安倍第2次改造内閣で一億総活躍担当・領土問題担当・内閣府特命担当大臣に就任した衛藤晟一は、少子化対策などに尽力したが菅政権では入閣しなかった。

稲田朋美

  • 稲田朋美は細田派だが、1年生議員の頃から二階にアドバイスを受け、3回生の時には政調会長として総務会長であった二階と一緒に仕事をするようになった。
  • 平成28年に防衛大臣に就任したが、自衛隊日報問題などで翌年に辞任、その後は副幹事長として二階幹事長の元、中国との外交や女性だけの議員連盟の立ち上げなどに尽力した。

第5章:福田康夫政権発足の舞台裏

  • 平成19年の総裁選では二階派が支持した福田康夫が勝利、二階は総務会長に任命された。
  • ねじれ国会解消のための大連立を構想していた福田は、民主党代表の小沢一郎と会談したが、民主党の反対により実現しなかった。

第6章:麻生太郎政権の成立と蹉跌

  • 平成20年8月に発足した福田改造内閣で経済産業大臣に就任した二階は、エネルギー問題や韓国との外交、中小企業への金融対策などに尽力した。
  • 9月1日に福田が退陣を表明すると、22日の総裁選では二階派が支持した麻生太郎が勝利した。

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