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「新選組血風録 / 司馬 遼太郎」の感想・あらすじ(その3)

2024/02/02
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沖田総司の恋

池田屋事件で吐血した沖田総司は医者の半井玄節のもとを訪れ、娘に淡い恋心を抱く。

近藤が半井に娘を沖田の嫁にしてほしいと頼んだが断られた。

槍は宝蔵院流

宝蔵院流槍術の使い手である谷三十郎は、幹部として新撰組に入隊した。

家柄がいい谷は、息子の喬太郎を近藤の養子としたことで隊内で大変な権勢を持った。

喬太郎は近藤周平と改名し池田屋事件に参加したが、周平は斬り合いから逃れた。

そのことに愕然とした近藤は周平を平隊士に落とし、谷の人気も凋落していった。

最後は土方の命令により、谷は斎藤一によって粛清された。

弥兵衛奮迅

薩摩郷士富山弥兵衛は喧嘩が元で芸州藩士を斬ってしまう。

薩摩藩にいられなくなった富山は、伊東甲子太郎の仲介で薩摩藩の間者として新選組に入隊する。

土方は富山が間者であることを見抜いたが粛清に失敗、油小路事件では富山は現場から脱出、薩摩藩に匿われた。

その後、富山は戊辰戦争にて官軍の間者として敵軍に乗り込むが、バレて末殺された。

四斤山砲

永倉新八の子供の頃の師匠筋を名乗る大林兵庫という浪人が新撰組に入隊した。

それまで砲術師範だった阿部十郎は、大林の砲術が偽物であることを見抜いていた。

大林から侮辱を受けた阿部は伊東一派とともに脱退。

薩摩軍として参加した鳥羽伏見の戦いでは、砲弾を新選組の立てこもる伏見奉行所に命中させた。

菊一文字

刀屋を訪れた沖田総司は、名刀菊一文字を借り受ける。

その帰り道に沖田は陸援隊の戸沢鷲郎に襲われるが、菊一文字を使うことをためらいその場から逃げた。

命が残りわずかだと気付いていた沖田は、数百年永らえた菊一文字で人を斬る気がしなかったのである。

その後、沖田の部下が戸沢に殺されたため、沖田は菊一文字で戸沢を斬殺した。

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