「アントニオ猪木自伝 / 猪木 寛至」の感想・あらすじ
2024/02/03
点数
83点
感想
波瀾万丈な人生で、読んでいてとても面白かった。
特にブラジルでの奴隷のような生活は壮絶で、著者の強さの原点になっていると思う。
ブラジル移住
- 中学生の時、兄がパンフレットを持って帰ってきたことがきっかけで、家族全員でブラジルへ移住することになった。
- パナマで青いバナナを食べた祖父が腸閉塞となり、船内で死去した。
- ブラジルではコーヒー豆の収穫という過酷な奴隷労働をさせられ、電気水道のない家で生活をした。
日本プロレス時代
- 力道山にはいじめられ、ひたすら殴られた。
- アメリカ遠征時代に現地の女性との間に女の子が生まれたが、8歳で病気のため亡くなってしまった。
- 放漫経営により追放された豊登が旗揚げした東京プロレスに参加するも3ヶ月で倒産、豊登の借金5千万円を背負うことになった。
- 日本プロレスの負担で倍賞美津子と1億円近い結婚式を挙げるも、直後に会社乗っ取り疑惑により追放され、著者の借金となった。
新日本プロレス時代
- モハメド・アリとの試合により、新日本プロレスは9億円の借金を抱えることになった。
- 事業に失敗しアントン・ハイセルで5億円、アントン・トレーディングで1億円の負債を背負い、その後20億円にまで膨れた。
経理には3億円を持ち逃げされた。 - 39歳で糖尿病となるも引退が不可避なインスリン注射を拒否、階段昇降で血糖値を600から正常値に戻した。
- 参院選当選後の講演中に暴漢に切りつけられた。マイクで防御しなかったら死んでいた。
- イラクのクウェート侵攻によりイラクの在留邦人たちが帰国できなくなった。
著者はイラクへ行き、病人など早期解放が必要な邦人リストをイラク政府に渡したが、帰国後はマスコミに批判された。
その後、フセイン大統領秘書に手紙を渡し、人質は全員解放された。 - 新間寿と元秘書の佐藤久美子に週刊誌で告発され、告発本も出版された。