「マスカレード・イブ / 東野 圭吾」の感想・あらすじ
点数
84点
感想
前作「マスカレードホテル」の事件が起こる前の話。
ホテル・コルテシアの関わる4つの短編集。
どの事件もひと捻りがあって面白かった。
あらすじ
それぞれの仮面
山岸尚美の元恋人で、現在は元プロ野球選手大山のマネージャーをしている宮原隆司が客として現れた。
夜、不倫相手がいなくなったと宮原から電話が入った。
尚美はグラスの口紅などから「宮原と女にはなんの関係もなく、本当の相手は大山」ということを見破った。
結局、女は見つかったのだが、女はチェックアウトの際に尚美に「同じホテルに泊まっている別の愛人の部屋に行っていた」という真実を話した。
大山も宮原もそのことを知らない。
ルーキー登場
男性が深夜のランニング中に刺殺された。
新田刑事の捜査により、被害者の妻の料理教室に通う横森仁志が逮捕された。
夫にDVを受けていたため、妻から殺害を依頼されたという。
しかし本当はDVは嘘で、妻には本命の不倫相手がいてそっちと結ばれるために横森を利用して夫を殺させたのであった。
仮面と覆面
オタク五人組がタチバナサクラという女性作家と会うために、ロビーで待機を始めた。
しかし、予約名簿の名前は玉村薫となっていて、チェックインにきたのは中年の男性だった。
出版社の望月によると、女性作家として売れたため正体がバレないようにしているとのこと。
その後なんだかんだあって、本当の正体は男性の娘で、それを庇うために父が身代わりになっているということを尚美は知った。
望月はそのことを知らない。
マスカレード・イブ
大学教授の岡島が殺害され、共同研究者の南原が容疑者に浮上する。
新田たちが追及すると、事件当日は大阪のホテルで人妻畑山玲子と密会していたと白状。
なんだかんだあって、玲子の父親が遺産を相続したいと手紙を送った相手である伊村由里という女性が殺害された事件と結びつく。
南原が由里を殺害し、玲子が岡島を殺害したというのが事件の真相。