「30代を後悔しない50のリスト / 大塚 寿」の感想・あらすじ
目次
点数
83点
感想
そこそこ刺激を受ける内容だった。
作者はよく考えて生きており、見習いたい部分が多い。
子供を一生守る
産院で、か細い声をあげて泣くちっちゃな長男をはじめて見たとき、それまでには感じたことのないホコホコとした「コイツを一生守るんだ」という熱いものが湧き出てきました。
雑談力を身につけろ
顧客訪問は雑談から始まる。
名刺交換や挨拶のあとの雑談がすべてのカギを握っている。
「ちょっと大げさに反応する」ことで相手は気持よく話してくれる。
基本となるセオリーは3つ。
- 相手が喜ぶ話題
会社のこと、新製品のこと、受付の女性の対応等なんでもいいので見つけ出す。 - 素朴な疑問
社名やロゴ、目についたもの、ホットな業界ニュースなど。 - 共通の話題
釣り、サッカー、犬など。
ネガティブな風土は悪影響を及ぼす
- 忙しい忙しいと口にしながら、5年前とまったく同じ方法で仕事をしている組織
- 根本的な改善の必要性を感じながら、負担がかかるからと誰も言いだせない組織
など、ネガティブな風土はその後の人生にはっきりと悪影響を及ぼすことになる。
選択と集中を意識しろ
結果を出せるかどうかは、何を選択して、どこに集中したかで決まる。
多くの人は、日々の業務に追われて「大事ではないこと」にほとんどの労力をかけて、それが後年の後悔の種になっている。
頭ではわかっているのに、どうでもいい仕事に追われているのである。
結果を出せる人というのは、何が大切で何が結果につながるかわかって、そこに集中できる人である。
成果が求められる30代こそ「選択と集中」を意識して、無駄なことは思い切って捨てる勇気が必要である。
努力は方向性を間違うと自己満足で終わってしまう。
仕事とプライベートは線引きするな
意外に思うかもしれないが、稼いでいる人たちは公私混同型の人たちである。
公私の線引きが曖昧というのは、仕事もプライベートも全力で立ち向かうという意味であ人、常に仕事をするという意味ではない。
上司や同僚の目を気にしつつビクビク「仕事とプライベート」の線を引こうとする神経質な細い生き方より、公私を分けずに全力疾走する太い生き方の方が、40代以降の人生がかえって公私とも充実してくる。
年収を上げる努力をしろ
20代のころは年収にあまり差をつけない企業が多く、年収を上げる努力という発想そのものがない。
そもそも日本人はお金にこだわることを嫌う人も多い。
しかし、30代は家庭を持ったり、家を買ったりと年収の問題は大きな壁として立ちはだかる。
多くの人は忙しい毎日に忙殺されて、年収を上げる努力をしなかったことを後悔している。
30代で動かない人は40代以降で必ず後悔することになる。
30代は年収にこだわるべき。
30代はいくらでもやり直しができる
30代は人生を左右する年代だが、人生が完結する年代ではない。
やり直しはいくらでもできる。
起業するべきかどうか悩んでいるなら、できるだけ早く行動に移し、失敗したら別のキャリアを考える、そういう選択も30代ではできるの。
とにかく何も行動を起こさず、頭の中でだけでぐるぐる考えているのが後悔の元である。
「迷ったら進め」の方が後悔は少ない。
もし迷ったら「進め」と先人たちは語っている。
海外旅行に行け
40代以降の旅行と30代までの旅行には、大きな差がある。
前者は娯楽に軸足が乗っているのに対し、後者には自己成長を目的としたケースも少なくないからである。
新しい価値観を受け入れ、貪欲に吸収することができるのは30代が最後だといえる。
20代ではお金がなく、30代は忙しくて旅行に行けないという人も多いかもしれないが、諸先輩の多くはもっと前から世界を直に見ておけばよかったと後悔している。
また、30代になれば、それなりの教養や知見を求められるようになる。
様々な人とのコミュニケーションをするなかで、海外旅行は共通の話題になりやすい。
計画段階のうちからワクワクして、帰ってきてから数年、十数年経ったあとで思い出してもワクワクできる旅行というのは、生きていく上で心の豊かさを味わえる最良のイベントなのである。
子育てに参加しろ
50代、60代の諸先輩は「もっと子育てに参加すればよかった」「子供との思い出をつくればよかった」と後悔している人が非常に多い。
30代の子育ては、赤ちゃんから小学校くらいまでが多いかもしれないが、この時代の子供と触れ合うというのは、2度と訪れることのない貴重な経験である。
叱り方を学べ
「怒る」ことと「叱る」ことは違う。
例えば、達成率が目標の80%だった部下に対して
- 怒る:お前は何で20%の未達だったんだ!意識が甘いんじゃないか
- 叱る:お前は能力があるにもかかわらず、なんで力を出し渋った!
つまり、前者は上司の感情エネルギーの放出であるのに対し、後者は相手を認め信頼した上で、問題の本質を指摘し、力を出す方法を自ら考えることを促している。
税金について勉強しろ
サラリーマンは税金に対して無頓着すぎる。
給与明細を見て、所得税・住民税が差し引かれているくらいの認識しか持っていないのが現実である。
20代ではそれでも許されたかもしれないが、30代になると家の購入や出産、医療費など、税金について知っているといないとでは大きく差が出てくる。
単に勉強しておけば済むことだが、多くの人が面倒くさがり、知らずにあとで大損したと後悔している。
税の仮払いである源泉徴収額と実際の所得税額を企業による年末調整で済ませてしまうのは、一見ラクなように見えるが、実は大きな差を生みだす原因にもなっている。
例えば、年収が2000万円以上あるにもかかわらず、ローンで投資用のマンションを買っているので所得税がゼロということもある。
税の知識のある者だけが税金の還付を受けられて、無頓着だったり知識がないばっかりに、本来還付されるはずのお金を受け取れないケースが多く発生している。
出産や子供の歯列矯正に50万円以上かかったら、10万円を超える金額を課税所得額から控除できる。
入院、はり、灸、マッサージ、花粉症、コンタクト、通院の交通費、薬局で買った湿布、レーシック手術台、などはすべて医療費の対象となる。
とにかく医療関連のレシートを残しておくクセをつける。
それが10万円を超える場合は確定申告をする。