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「ホワイトラビット / 伊坂 幸太郎」の感想・あらすじ

点数

83点

感想

やはりこの著者の作品は面白い。
立てこもり事件に空き巣が巻き込まれたり、立てこもりを隣の家で偽装したり、ひねりがあって面白かった。
ただ、登場人物などの関連性が複雑だった。

あらすじ

誘拐を仕事とする兎田孝則が、逆に誘拐される側になるところから物語が始まる。

コンサルタントの折尾豊が経理の女性をそそのかして、グループのお金に手をつけたことがきっかけで、兎田の人生は変わる。
妻の綿子ちゃんが誘拐され、折尾を探し出せと脅されることに。
その後、仙台で人質立てこもり事件が起こる。
銃を持った男が一戸建てに立てこもり、母と息子を人質に「折尾という人物を探し出せ」と警察に要求する。

一方、別の場所では、泥棒の黒澤が同業者の中村と今村に頼まれて盗みを働くことになる。
年寄りばかりを狙う詐欺師が、これまでカモにしてきた被害者たちの名簿を金庫に隠しており、被害者のおばあちゃんが「また脅しの材料にされるかも…」と心配で夜も眠れないので、盗み出すことにしたのである。
すでに家の主人は死んでいるため、簡単な仕事になるはずだったが、今村のミスがきっかけで黒澤が事件に巻き込まれる。

今村が間違えてとなりの家に侵入し、メモを落としてしまう。
それを取りに行った黒澤は、立てこもり犯に見つかる。
黒澤は父親のふりをして人質になった。

息子はそのちょっと前に街でぶつかった折尾を押し倒して殺していて、遺体を2階に隠していた。
黒澤の提案で、隣の家で立てこもり事件を偽装し、犯人が2階から飛び降りたようにみせかけて、折尾の遺体を投げた。

続きを読む(ネタバレあり)
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